その他辞典

炭とは

料理の燃料、空気や水の浄化まで、炭の用途は様々

炭の歴史は古く、平安時代に中国より正式な製法が伝わったとされています。そして今もなお燃料として利用され、調理の際の火持ちの良さや焼き上がり、味の良さを引き出す要素として活用されてきました。最近では燃料として使用する以外にも、脱臭や水・空気の浄化作用等が注目され、生活の中のさまざまなところで利用され始めています。なおかつ天然素材で健康・環境に優しく、また効果が半永久的ですので、環境面での優れた効力も魅力の一つです。

炭の主な種類

炭の性質や特徴は、製造工程・原料によって変化します

炭には様々な種類があり、原料の違いはもちろんのこと、釜の形・温度・焼き方によって性質も変わります。大きくは黒炭・白炭・竹炭に分ける事ができます。

白炭
主に馬目樫(ウバメカシ)、粗樫(アラカシ)などを原料とし備長炭・ナラ白炭が有名です。
製造工程
工程の最終段階で窯の温度を1000~1200℃に上げて炭化させます。焼きあがった炭を窯からかき出し、高温で赤く染まった状態に、土と灰粉を混ぜた消し粉をまぶして温度を下げます。灰が付き表面が白くなることからこの名前がついています。
特徴
・金属のように硬く、絞まりがある。
・着火しにくく燃料としての扱いがむずかしい。
・酸性の性質を持つため、アルカリ性の分子をよく吸着する。
・電気を通す。
黒炭
主に椚(クヌギ)、樫(カシ)、楢(ナラ)などを原料とし、岩手木炭が有名です。
製造工程
工程の最終段階で窯の温度を500~700℃に上げて炭化させます。焼きあがった炭は、窯を締め切った状態で放置し、ゆっくり温度を下げていきます。
特徴
・割れ目が多く、白炭に比べ柔らかい。
・着火しやすく燃料として扱いやすい。
・アルカリの性質を持つため、酸性の分子をよく吸着する。
竹炭
主に孟宗竹(モウソウチク)・真竹(マダケ)などを原料とした竹炭が有名です。
製造工程
水蒸気を窯の内部で回流させ窯の温度を1.5度位ずつ上げる作業を3~4日行い、その後炭化させます。竹炭は木炭と違い、同じ窯の中で低温度炭(400度)、中温度炭(600~700度)、高温度炭(1000度以上)と焼き分けることができます。
特徴
・燃焼させる温度によって性質や特徴が異なる。竹炭も、白炭・黒炭に分類でき、それぞれの特徴も木炭とほとんど変わらない。

炭の優れた性質

炭の優れた能力は目に見えないミクロの穴が関係しています

炭の構造

炭の内部には小さな孔が無数に存在し、この穴が様々な能力を発揮します。この無数の孔は、木の成長に必要な水や養分を吸い上げるための管が炭化することで収縮して出来たミクロ菅と、さらにミクロ菅の壁から分岐するマクロ菅で構成されています。これらの穴の表面積は、ピーナッツ一粒分でテニスコート一面分程の広さを持っています。

炭がもたらす効果

1. 物質の吸着効果(消臭・調湿・化学物質の低減)
炭の内部にある無数の孔は、空気中に浮遊する汚れや臭いの分子を、分子間で発生する引力によって吸着させることが出来ます。分子間が近い程引力は強くなるため、吸着させたい分子に合った穴を持つ炭を選ぶことが必要です。用途によって炭の使い方を変えるとより効果的となります。 汚れや臭いだけでなく、シックハウス症候群の原因となる化学物質(ホルムアルデヒド)の除去、また空気中の湿度が高いときは湿気を吸収し、逆に湿度が低いときは放出する調湿効果にも優れているため、健康を考えた住空間を創ることができます。
2. マイナスイオン効果
空気中には通常プラスとマイナスのイオンが存在し、これらの数は大気の状態によって変化します。現在、排気ガス、工場やタバコの煙、電磁波等の増加により、生活する環境にはプラスイオンが停滞しやすく、この偏りが人間の体をコントロールしている自律神経等の神経伝達(微弱な電気信号)に悪影響を及ぼします。炭は、森林や滝と同じ様に、空気イオン化現象(※)でマイナスイオンを発生させることができるため、人体に必要な電気信号の伝達を円滑にし、慢性疾患などを抑えます。
3. 浄水効果
水道水は、消毒の為に使用する塩素がきつく、カルキ臭くなっています。炭はこれらの塩素を炭の内部にある無数の孔に吸着させ、臭みを取ることができます。同時に、水を形成する水分子の集まり(クラスター)が、炭の微細管を通ることで、より小さな集まりに分解され、軟水となり口当たりが良く、またミネラル分が溶け出して天然水のような良質な水になります。さらに、水分子の集まり(クラスター)が小さくなれば水が沸騰する時間が早くなりますのでご飯がふっくらと炊き上がるのです。
4. 遠赤外線効果
調理用の炭に代表する「備長炭」は、低温で焼かれた黒炭に比べ、火がつきにくくはありますが、燃焼時間は長く均一なエネルギー放出が持続します。備長炭を扱うことにより食品のうまみが増すのは、炭から均一に発する遠赤外線(エネルギーの波動)が持続し続けることで、うまみの損失を抑えているからなのです。また、燃料のように火をつけない場合でも、60℃ほどの暖かさがあれば、急激に遠赤外線を放出し始めます。お風呂や炊飯での使用や、炭入りの寝具を利用するのも効果的です。