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カビの被害

住宅をいためるだけでなく、住む人の健康にも影響を及ぼします

微生物の一種で、菌類のうち菌糸からなる原糸体をつくるものをカビと言います。高温多湿な梅雨や結露の起こりやすい冬の時期に繁殖しやすくなります。

カビが繁殖すると、食べ物や家具・建材をいためるだけでなく、住む人の健康にも影響を及ぼします。特に水分量の多いお風呂場や、結露の起こりやすい北側に面した壁や窓など、また湿気のよどみやすい納戸や床下などは、カビの発生しやすい場所と言えます。

お風呂の目地や壁等に発生してしまった頑固なカビを除去するには、薬剤に頼る方法しかありません。なるべく薬剤を使わない様にする為にも、カビが発生してしまうしくみを理解して、毎日の生活の中でカビの発生原因を無くすように心掛ける事が必要です。

カビの特性

カビには、利益をもたらすカビと、害をもたらすカビがあります

良いカビ
  • 発酵食品製造
    (アルコール類・味噌・しょうゆ・チーズ・納豆など)
  • 有機酸発酵
  • 医療品製造

食文化にとっては良いもの
悪いカビ
  • 真菌症
  • アレルギー源
  • カビ毒
  • 建材屋家具などの汚染や食品の変質と腐敗

住空間にとっては良くないもの

カビの発生する仕組み

カビ発生のしくみを知って、住宅に発生するカビを防ぎましょう

カビの発生には温度・湿度・栄養・酸素の4つの要素が大きく関わっています。
この要素を1つでも取り除く事で、カビの発生を防ぐ事が出来ます。

例外として、温度や湿度に関係なく生息するものもいます。

結露はカビにとって大きな発生原因の一つです。住まいの中で酸素や適度な温度、また多少のゴミ・チリなどがあるのは当たり前のことです。そこに水分が加わればカビの住みやすい環境が出来上がります。その為、住まいの中で結露とカビは強い関係を結んでいて、結露の起こるところのほとんどにカビが発生してしまうのです。

体をむしばむカビ

体に悪い影響を与えるカビは、ナント!約2,500種類

カビは単に物を汚染したりするだけでなく、目に見えないだけで空気中には常に浮遊しています。それらを吸い込むと、抵抗力の無い子供やお年寄り、また体調不良の時に健康被害を引き起こすことがあります。
このように人の体に悪い影響を与えるカビは約2,500種類ほど存在すると言われています。
これらはカビの性質や症状の違いから、「真菌症」「アレルギー」「中毒」の3つに大きく分けることが出来ます。

1. 真菌症
人の皮膚や内臓器官などにカビが繁殖することにより発症します。
体の表面で繁殖する表在性真菌症と体内で繁殖する深在性真菌症があります。
表在性真菌症皮膚・爪・髪などに発生します。比較的症状は軽く生命に関わることはありませんが、慢性化しやすい特徴をもっています。
例:水虫・たむし・シラクなど
深在性真菌症通常はほとんど無害な菌ですが、疲労や体調不良などで抵抗力が低下している時に、体内の内部臓器や骨等にカビが繁殖し、発病します。この病気は日和見感染とも呼ばれ、生命を脅かすことがあります。
例:角膜真菌症・日和見感染など
2. アレルギー

カビが体内に入ると、異物を追い払おうとする免疫反応、いわゆるアレルギー反応が起こります。
その抗原物質(アレルゲン)は様々ですが、特に新しい研究結果では、カビの菌糸から出る酵素が化学反応を起こして発散させるVOC物質(揮発性の高い化学物質)も原因の一つと言われています。
体内に入り込んだ異物から守るために、体が過剰反応して起こるアジュバント効果は、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。また、体内へは呼吸器から入るだけでなく、目に入ったり、多量に混入している食べ物を食べると、結膜炎や胃炎障害を引き起こします。

例:気管支喘息、アレルギー性気管支アスペルギスル症、過敏症肺臓炎、鼻炎アレルギー、アレルギー性結膜炎、胃腸障害

3. 中毒
カビが産出する有機物質(マイコトキシン)が体内に摂取された時に発症します。見た目でカビ毒かどうかを判断する事は難しく、また青カビのように色がついているものではありません。その為、少しカビが生えていると思っていても、広範囲に汚染している場合があるので注意が必要です。
カビ毒の種類は300種以上にわたり、発ガン性を持つものや神経に作用しケイレンやマヒを起こすものもあります。
カビ毒の特徴
  1. 熱に強い為、加熱しても分解できず残留する。
  2. 少しずつの摂取量が長期にわたると、障害が出る。
  3. 室内のチリの中によくいることが多い。
  4. 発ガン性のものがある。
* カビの対策
キレイにそうじされた室内にも、見えないカビの胞子は飛び交っています。
空気中に浮遊する胞子を減らし、着床させない対策には、正しい換気を行うことが重要です。家具の置き方にも注意して、胞子を溜めさせない環境に整えておきましょう。